日本人の顔と朝青龍

 大相撲では、朝青龍に代表されるモンゴル出身の力士が、台頭してきております。しかし以前のハワイ出身の力士が台頭していた時期より、私自身としては、力士としては、あまり違和感を感じないのは、日本人と同じ顔かたちを持っているのがからかもしれません。モンゴルは、チンギスハーンが建国した蒙古のことであり、いろいろな面で日本人と古い時代から関係が深い国です。また、蒙古あるいは、モンゴルという言葉は、人種に関して言えば、アジアの代表を表す言葉で、中国、韓国、エスキモーなどユーラシア大陸の東側の民族が、ほとんど含まれています。生まれたばかりの赤ちゃんのお尻の一部が、青くなっているのを、蒙古班というのもその表れの一つです。一般的に、世界の民族は、ネグロイド、モンゴロイド、コーカソイド、オーストラロイドの4大人種に分けられており、日本人もモンゴロイド、蒙古系に入っており、当然ですが朝青龍もモンゴロイドです。コーカソイドは、アメリカ、イギリス、ドイツフランスなどヨーロッパ系の顔かたちの大きな特徴は、顔の幅に比べて、前後の長さが長く、角ばった彫りの深い顔かたちをしております。一方、モンゴロイドは、顔の幅と、前後の長さがあまり差がなく、丸く平坦な顔つきにみえます。したがって歯の並ぶ場所の長さがコーカソイドより、短くなり、出っ歯の方が多くなるため、日本人は出っ歯をあまり気にせず、コーカソイドでは、出っ歯は、極端にきらわれます。逆にコーカソイドでは、下あごが前にある反対咬合は、あまり気にしませんが、モンゴロイドでは気にします。
最近の傾向としては、日本人もコ−カソイド系が入り込んだ顔かたちの方が多くなり、美しいと感じられる顔も、彫りの深い横顔を、好まれる傾向になってきております。従って、もちろんお話し合いをした上ですが、矯正歯科治療を受けられる患者さんには、出来るだけ下がった口元の美しい横顔で、治療を終われるよう考えております。