歯医者が実践した健康ダイエット

「アー大変だ!!、血圧が220/130になってしまった。」

毎年受けている健康診断で前年は200前後だったが、またあがってしまった。前年、検診センターの先生に、「こんなに高いと血管というホースも、弾力がなくなって切れてしまいますよ!」といわれたのを思い出す。*****

肥満に悩む人は多く、ダイエットに関する書籍や、情報を求める方は増える一方です。特に2008年4月からメタボ検診が始まったが、40歳以上の方にとっては特に気になる話題の一つとなっている。3ヶ月で25kgの減量をしたが、半年ぶりに会う方々から、よくどのようにして減量できたのかと聞かれたり、また癌(ガン)で痩せたのだろうと、痩せたことを直接私に、聞きにくいと考えている患者さんや、友人の方々も多い。今回は、本来担当する内科医ではないが、患者さんの健康を守り、食に関してはそれなりの役割を持つ歯科医が、昨年8月から取り組み実践した私個人の減量について、その効果と過程、目的について書いてみよう考えている。

1、食事についての改善

まず、今まで摂取した1週間分の献立内容を書き出し、使用材料について羅列してみた。同時に塩分量、脂肪分、タンパク質量、カロリー量をそれぞれ算出しようと試みるが、特に加工食品や調味料には、カロリー量については記載しているものの、その他については記載していない材料が多く見られた。当初の目的は高血圧の改善であったため、一日の塩分摂取量は0、総カロリー1000kcal、内容のわからない食品はとらないこととした。血圧、体重、体脂肪率、内臓脂肪、BMIを中心に毎日チェックし、その効果を考察した。

今までの食生活では、1日摂取カロリー数3000-3500Kcal、塩分量30-35g。1000Kcal/日、塩分0/日を目標としましたが、どんなに選んでも、塩分0の食材は、ほとんど存在しません。血圧にとっては、ナトリウム塩が重要で、ゆで卵自体でも100g中、0.4g、トマト0.0075g、白菜で、約0.095g含まれている。朝夕玄米を100g、茄子焼き、サツマイモ、大根、昼は、もりそばとつゆは、だし、大根おろし、ポン酢の同じメニュー。おやつとして葡萄で、10日間。それに生野菜ですが、醤油や塩を直接振り掛けない食生活をすると、3、4日でその食品に含まれている、特にゆで卵だけでも(しお)っぱさを感じるようになる。この食事により、10日後、血圧が145/98に低下。体重も5KG減と大きく改善。

健康ダイエット第2

減塩と体重低下により血圧が著しく反応したことと健康診断の結果より、歯科医なりに本態性高血圧と診断。健康のためさらなる減量が必要と考え、献立と、ストレスのコントロールおよび運動について実行可能なメニューを立ててみた。アルコール禁止、1800kcal/日、塩分は魚、肉、卵など食材に含まれているのみ、間食はくだものとした。10月、11月の2ヶ月のみフィットネスクラブに週2回通い、ロードランナー上での歩行により、体重の減少量と消費カロリーを計算しながら、最終的に25Kg減量の期間目標を決めることとした。12時間歩行であれば可能と考え、実行したところ1000Kcal消費と、3.5kgの体重減少がえられたが、この達成感が、次回の強い動機付けになった。2ヶ月間、10回、ロードランナー2時間の歩行により、計26kgの減量を達成。血圧も140/90と安定が得られた。

健康ダイエットと食育

医食同源という言葉は、医療と食事は体を良くするということでは同じものであるという意です。患者さんの健康を守るべき医療人として、食について無頓着でよいはずはないのに、学会研究会で集まると、すぱすぱと何の罪悪感をもたずにタバコを吸い、朝まで飲んだとか、深酒をしたことを自慢げに話題にし、美食家と称してフォアグラや必要以上の高カロリーな贅沢な食材を大量にとる。以前私がそうであったが、肥え出っ張った腹を恥ずかしげもなくさらしている歯科医のなんと多いことか。25KG健康ダイエットを達成後、まだ1年であるが、医者要らずで長生きするためには、心に達成感を持ちながら、健康に対して、正しく素直に取り組むことが大切だと強く感じております。