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顎関節症の治療について


顎関節症は”痛い”、”開きずらい”、”音がなる”を感じる人に付けられる名前

原因はさまざまである
夜の歯軋りやくい縛りが強く、朝になり、上記症状を訴える。
かぶせた歯が高く、バランスが崩れた。
肩こり、緊張が強く、口が開かなくなった。
その他、さまざまな原因から上記症状が出たばあいに顎関節症といわれる。
日本歯科医師会のガイドライン
● I型
検査項目:回転パノラマX線写真,シュラー,筋電図
治療方法:薬物療法(非ステロイド性消炎鎮痛剤*,筋弛緩薬**)スプリント療法(スタビラ イ ゼーションスプリント)理学療法(顎運動訓練,レーザー,温熱療法,マイオモニター,TENS)カウンセリング咬合改善治療***
*筋弛緩薬は現時点で適応がなし

● II型
検査項目:回転パノラマX線写真,シュラー,断層,MRI,関節鏡検査
治療方法:薬物療法(非ステロイド性消炎鎮痛剤*)スプリント療法(スタビライゼーションスプリント)咬合改善治療***,顎関節洗浄療法

 III型
検査項目:回転パノラマX線写真,シュラー,断層,MRI,関節鏡検査
治療方法:薬物療法(非ステロイド性消炎鎮痛剤*)スプリント療法(スタビライゼーションスプリント・リポジションスプリント)顎運動訓練咬合改善治療***マニピュレーション****,顎関節洗浄療法,鏡視下手術,開放手術

● IV型
検査項目:回転パノラマX線写真,シュラー,断層,MRI,X線CT,関節鏡検査
治療方法:薬物療法(非ステロイド性消炎鎮痛剤*)スプリント療法(スタビライゼーションスプリント)顎運動訓練咬合改善治療***マニピュレーション****,顎関節洗浄療法,鏡視下手術,開放手術

● V型
検査項目:回転パノラマX線写真,MRI,性格ないし人格検査
治療方法:薬物療法(マイナートランキライザー*****),カウンセリング

当院での治療の考え方

顔面、顎から首にかけての愁訴を感じる疾患は数多くあり、顎関節症と間違えて診断されることも少なくありません。特にストレスと関係が深い緊張性頭痛の場合には、頭蓋周囲筋郡の圧痛が必ずといっていいほど生ずるため、明確に分類する困難となります。またストレスにより筋の緊張がさらに悪化、血流も低下することにより疼痛が強くなる、悪循環が形成される可能性が顎関節症でも考えられます。また、手の痺れやめまいなどは、顎関節症の主症状ではないため、顎関節症と決め付けることは危険と思われます。したがって、このような症状がある場合には、他の臨床症状と考え合わせ、シロナソグラフを用いた顎運動検査や、顎関節の形態や関節軟骨の位置の異常をレントゲンあるいはMRIなどを含めて正確な診断が必要と思われます。また、顎関節症であろうがなかろうが、患者さんは苦痛を感じているわけですので、隣接している疾患についての知識が要求されます。また、治療においては、歯科矯正治療や歯牙を削合したりする歯科補綴治療のような不可逆的な治療はより慎重でなければならなく、特に治療初期では、可逆的な保存療法が選択されることが一般的です。